「Apple Vision Pro」がAppleの開発者向けイベント「WWDC 2023」（日本時間2023年6月6日午前2時〜）で発表されました。
「Apple Vision Pro」は、MR（複合現実）ヘッドセットで、「Meta Quest 2」のように頭に装着して単体で動作します。
ただし、「Meta Quest 2」のように完全にVR（仮想現実）に特化したわけではなく、AR（拡張現実）とVRをシームレスにコントロールできる「空間コンピュータ」という言葉をAppleは使っています。
この記事では、「Meta Quest 2」を持っていて気に入っている私が、｢Apple Vision Pro｣と「Meta Quest 2（Meta Quest 3）」を比較して買うべきかを解説します。
｢Apple Vision Pro｣の価格・発売日は？
｢Apple Vision Pro｣の価格は、3,499ドル（米国）からなので、日本円では約50万円くらいだと想定されます。
発売日は、米国のApple Store直営店では2024年初旬、その他の国や地域では2024年後半となっています。
｢Apple Vision Pro｣と「Meta Quest 2」の比較｜違いは？
｢Apple Vision Pro｣と「Meta Quest 2（Meta Quest 3）」を分かっている範囲でスペックの違いを比較してみましょう。
| ｢Apple Vision Pro｣ | 「Meta Quest 2」 | 「Meta Quest 3」 | |
| 価格 | 3,499ドル（約50万円） | 47,300円（6月4日（日本時間）から） | 74,800円 |
| 発売日 | 2024年初旬（米国） 2024年後半（その他の国） | 2020年10月13日 | 2024年秋 |
| OS | visionOS | Androidベース | |
| 動作 | 単体で動作 | 単体で動作 | |
| 接続 | USB-C | USB-C | |
| 重量 | 1ポンド（約450g） | 503g | |
| 素材 | ガラス アルミニウム合金のフレーム 布（ヘッドバンド） | プラスチック 布（ヘッドバンド） | |
| SoC | M2チップ、R1チップ | Qualcomm Snapdragon XR2 | Snapdragonチップセット（前世代の2倍以上のグラフィック性能） |
| メモリ | 不明 | 6GB | |
| 解像度 | 2,300万ピクセル（2つのディスプレイ） （片目で4K以上） | 1832 x 1920（片目当たり） | |
| ディスプレイ | micro-OLED | LCD | |
| コントローラー | 目と手、声によりコントロール | Touchコントローラー | Touch Plusコントローラー |
| 入力 | 12のカメラ、5つのセンサー、6つのマイクロフォン | 4つの内蔵カメラによるインサイドアウト方式の6DoF | |
| 連続使用時間 | 電源接続時には一日を通して使用可能 外部バッテリー接続時は最大で2時間 | ワイヤレスで2～3時間 |
まず、一番の違いは価格です。
｢Apple Vision Pro｣は約50万円するのに対して、「Meta Quest 2」は47,300円と約10倍の価格差があります。
この価格差を支払っても｢Apple Vision Pro｣を体験する価値があるのかが焦点になります。
次に私が注目しているのが、ディスプレイの解像度です。
｢Apple Vision Pro｣は、2つのディスプレイで合計2,300万ピクセルの解像度となっており、これは4Kテレビよりも多くの画素数がそれぞれの目に用意されていることになります。
ちなみにVRで片目が4Kを超えると、脳が現実と区別できなくなると本で読んだことがあり、その体験がこんなに早く実現するなんてとても楽しみです。
私は「Meta Quest 2」を2年前に購入し、VRの体験はとても新鮮で買って満足していました。
しかし、慣れてくると解像度に少し不満を持つようになりました。
例えば、『バイオハザード4 VR』はお気に入りのゲームですが、やはり最新の『バイオハザード7 レジデント イービル』や『バイオハザード ヴィレッジ』と比べるとグラフィックが劣ります。
しかし、「Meta Quest 2」では、スペック的にバイオハザードシリーズの最新作を移植するのには難があるようで、『バイオハザード4』止まりとなっています。
このように、体験できるゲームのグラフィックが一昔前で止まっているのが「Meta Quest 2」の唯一の不満点です。
この点を｢Apple Vision Pro｣がクリアしてくれて、最新のゲームグラフィックをVRで体験できるのであれば、ぜひ体験したいと思います。
また、ゲームに限らず、すべてのPC作業を｢Apple Vision Pro｣で問題なくできるようになるのであれば、50万円を出す価値があると思います。
まとめ
｢Apple Vision Pro｣と「Meta Quest 2（Meta Quest 3）」を比較して買うべきかを解説しました。
私が｢Apple Vision Pro｣を買うかどうかの基準は以下の2点です。
- 最新のゲームに対応していること（魅力的なタイトルが揃っている）
- すべてのPC（Mac）の作業を問題なく｢Apple Vision Pro｣に置き換えられる
この2点が揃っているなら、たとえ50万円を払ったとしても元が取れると思います。
私は昨年、MacBook Airを20万円ちょっとで購入しました。
もし、MacBook Airでの作業を｢Apple Vision Pro｣に置き換えられるなら、PCを2台購入したのと同じ価値があるので｢Apple Vision Pro｣を買うのもありだなと考えます。
しかし、｢Apple Vision Pro｣がPC作業（仕事）に使えず、エンターテイメントのためだけに使うなら50万円はちょっと高すぎるので、廉価版が出るまで待つという選択になると思います。
「さすがに50万円を出すのはちょっと」という人は、6月4日に値下げされた「Meta Quest 2」をぜひ試してみてください。
VRをまったくやったことがないのなら、これまで経験したことのない最高の体験が5万円を切る価格で体験できるのでオススメです。
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