郵便局から特定記録郵便で1通の封筒が届きました。
郵便局からそのような郵便が届く心当たりがなく、なんだか嫌な予感がしたのです。
おそるおそる封筒を開けると、その予感は的中しました。
中身を確認すると、「ゆうパック運送業務委託契約の解約申出書」という紙が1枚と「ゆうパック運賃等早見表(ゆうパックの通常料金の表)」が1枚入っていました。
これは、「ゆうパックを安い料金で送れる契約を解除するので、これからは通常料金で利用してね」というお知らせです。
ゆうパックの差し出し個数が減っていたので、契約を見直される可能性はあると思っていたのですが、いきなりの解約通知だったのでちょっとショックでした。
しかし、いつかはくると思っていたことなので、この機会に代わりの発送方法はどれを使うのがいいのか調べてみることにしました。
この記事では、ヤフオク!やメルカリで販売している人に向けて、特別な契約なしに使える配送方法で、どれが一番安くてお得なのかを紹介します。
ゆうパック運送業務委託契約の解約申出書とは。なぜ届いたのか?
郵便局から届いた「ゆうパック運送業務委託契約の解約申出書」とは、簡単に言うと、「今までは特別に安い料金で配達する契約をしてたけど、契約を解除するので、これからは通常料金を払って使ってね」という内容の書類です。
解約申出書には、解除の理由として以下のように書かれています。
昨今の労働市場のひっ迫による人件費単価の上昇や不在配達の増加によるコスト増加に対し、弊社としては、生産性の向上やコストの削減に取り組んで参りましたが、引き続き安定的なサービスを維持していくため、誠に心苦しいお願いではございますが、お客様とのゆうパック業務委託契約を解除したいので申し出ます。
2017年には、ヤマト運輸の運賃の値上げや人手不足が話題になりました。
日本郵便も2018年3月1日からゆうパック運賃等の値上げを予定していますが、先に値上げをしたヤマト運輸の荷物が流れ込んだのか、昨年末には、いつ行っても窓口は長い行列ができて混雑しているという状況でした。
このような状況の中で、荷物を減らして単価を上げ、業務改善していこうという狙いがあるのだと思います。昔から安い配送料金でしていた契約を見直したり、解約するのもこの業務改善の一環でしょう。
ここまでが解約申出書に書かれている解約の理由です。
ゆうパック運送業務委託契約の解約には、もう一つ理由があると思います。
それは、年間差出個数が満たなかったことです。
ゆうパックを割引料金で契約するときの見積書に、「年間差出個数○○個以上の差出しが見込まれる場合の運賃表です。」「万が一、個数が満たない場合は改めてご相談させていただきます。」と記載されています。
昨年はほとんどがEMSなどの国際郵便の発送で、ゆうパックの発送はほとんどなく、この年間差出個数が満たせていなかったのも解約の理由だと思います。
そして、解約申出書の最後には、以下のように記載されています。
2018年4月1日以降は同封の料金表で引き続きゆうパックをご利用いただけますよう、ご検討をお願いいたします。 敬具
(解約年月日)
2018年3月31日
同封の料金表は、割引は一切なく、正規の料金でした。
「解約したいので申し出ます。」「ご検討をお願いいたします。」と文章の末尾には丁寧な言葉が書かれていますが、こちらには検討の余地がなく、強制的に解約という内容なのが、余計に悲しかったです。
これだったら、「解約させていただきます。」「ご了承のほどよろしくお願いいたします。」とストレートに言っていただけたほうがまだマシなような気がします(笑)
というわけで、ゆうパックの割引契約は3月までで終了になり、4月からは値上げしたゆうパックの正規の料金ということになります。
まあ、今までたいして多くもない荷物で、ゆうパックを割引料金で使わせていただいていたのでありがたいことです。日本郵便さん、ありがとうございました。
ヤマト運輸さんのほうは、まだ契約が残っているので割引料金で発送できるのですが、昨今の運送業界の事情からもいつ契約を打ち切られてもおかしくありません。
そこで、ヤフオク!やメルカリで売ったときに、特別な契約がなくても使える配送方法で、どれが安くて使いやすいのか、調べてみることにしました。
ヤフオク!で使えるお得な配送方法
ヤフオク!では、日本郵便の「ゆうパック」やヤマト運輸の「宅急便」が通常料金よりも安く利用できるお得な配送方法が用意されています。
取引ナビと連携して宛名書きなしで送り状を発行できたり、通常のゆうパックや宅急便よりも便利で安いので、ヤフオク!を使っている人はぜひ使ってみてください。
それぞれのサービスの特徴や料金を比較してみましょう。
ゆうパック(おてがる版)
(引用元:ヤフオク!)
日本郵便の「ゆうパック」がヤフオク!価格で利用できるサービスです。
料金表
東京ー大阪間の料金を見てみましょう。どれくらい安いのか比較するため、表の右端に2018年3月1日以降のゆうパック通常運賃を記載しています。
サイズ | 料金 | ゆうパック通常料金 |
60サイズ | 690円 | 950円 |
80サイズ | 890円 | 1180円 |
100サイズ | 1110円 | 1410円 |
120サイズ | 1300円 | 1660円 |
140サイズ | 1520円 | 1910円 |
160サイズ | 1720円 | 2120円 |
170サイズ | 2060円 | 2480円 |
60サイズで260円割引、170サイズで420円割引とサイズが大きくなるほど割引率も大きくなります。
特徴
- 3辺の合計が170cm以内
- 重さ25kg以内
- 紛失・破損に対する補償は30万円
- 匿名配送が可能
- 宛名書きが不要
- 時間指定が可能
- 店舗受取りが可能(コンビニは100cm以内)
- ローソン、郵便局から発送
- 二次元バーコードをかざして送り状を発行
- 配送料金はシステム利用料として出品者に請求
- 集荷依頼は不可
- 発送から1〜2日でお届け
※通常の「ゆうパック」と比べたメリットを青、デメリットを赤で表記しています。
ゆうパケット(おてがる版)
小さな荷物を1〜2日で郵便受けへお届けするサービスです。
- 全国一律205円(税込)
- 厚さ3cm以内(3辺の合計60cm、重さ1kg以内)
- 匿名配送が可能
- 宛名書きが不要
- 店舗受取りが可能
- 時間指定は非対応
- 補償なし
- 集荷依頼は不可
- 発送から1〜2日でお届け
ゆうパック・ゆうパケット(おてがる版)には、通常のゆうパックにはない特徴がいくつかあります。
私が特にいいと思ったのが、匿名配送が利用できる点です。決済方法にYahoo!かんたん決済を使い、配送方法に「ゆうパック・ゆうパケット(おてがる版)」を使った場合に、自動的に匿名配送になります。
私は一度だけ、ヤフオク!で詐欺の被害にあったことがあります。そのときに不安に思ったのが、こちらの個人情報が相手に渡ってしまっているので、悪用されないかということでした。
99%の取引は問題なく、そんな状況は滅多に起こらないとは思いますが、匿名配送であれば、より安心してヤフオク!を利用できます。
また、送り状の発行は、店舗に行って二次元バーコードをかざすだけなので、送り状を作成する手間が省けるのもいいですね。
唯一のデメリットは、通常のゆうパックとは違って集荷依頼ができないので、自分で持ち込みする必要があるということです。
しかし、郵便局の他に全国のローソンからも発送可能なので、それほど困ることはなさそうです。コンビニから発送できるというのは便利でいいですね。
配送料金もヤフオク!のシステム利用料と一緒に請求されるので、毎回支払いの手間がかからないのもメリットです。
ヤフネコ!パック(宅急便)
(引用元:ヤフオク!)
ヤマト運輸の「宅急便」がヤフオク!価格で利用できるサービスです。
料金表
東京ー大阪間の料金を見てみましょう。比較のために先ほど紹介した「ゆうパック(おてがる版)」の料金も掲載します。
サイズ | 料金 | ゆうパック(おてがる版)の料金 |
60サイズ | 691円 | 690円 |
80サイズ | 896円 | 890円 |
100サイズ | 1112円 | 1110円 |
120サイズ | 1307円 | 1300円 |
140サイズ | 1523円 | 1520円 |
160サイズ | 1728円 | 1720円 |
料金でいうと、同じサイズでは、「ゆうパック(おてがる版)」のほうが少しだけ安いです。
ただし、次に紹介する宅急便コンパクト(専用BOX(65円税込)の購入が必要)に収まるサイズであれば、ヤフネコ!パックのほうが安く送れる可能性があります。
特徴
- 3辺の合計が160cm以内
- 2〜25kg以内(サイズによる)
- 紛失・破損に対する補償は30万円
- 宛名書きが不要
- 配送追跡
- 全国翌日配送
- 店舗受取が可能
- ファミリーマート、サークルK・サンクス、ヤマト運輸の営業所から発送
- 二次元バーコードをかざして送り状を発行
- 料金はシステム利用料として出品者に対し請求
- 集荷依頼は不可
ヤフネコ!パック(宅急便コンパクト)
小さな荷物を専用ボックスでお得に送れるサービスです。
- 416円(税込)〜|東京ー大阪486円
- 専用BOX(65円(税込))の購入が必要
- 薄型専用BOX 縦24.8cm×横34cm
- 専用BOX 縦25cm×横20cm×厚さ5cm
- 紛失・破損の補償は3万円
- 宛名書きが不要
- 配送追跡
- 全国翌日配送
- お届け日指定、時間指定が可能
- 集荷依頼は不可
ヤフネコ!パック(ネコポス)
小さな荷物を発送日の翌日にポストへお届けするサービスです。
- 全国一律205円(税込)
- 角形A4サイズ(31.2cm×22.8cm)以内
- 厚さ2.5cm、重さ1kg以内
- 紛失・破損に対する補償は3,000円
- 宛名書き不要
- 配送追跡
- 全国翌日配送
- 日時指定は非対応
- 集荷依頼は不可
ヤフネコ!パックは、「ネコポス」「宅急便コンパクト」「宅急便」の3つのサービスがあります。
宅急便コンパクトの専用BOXに入るサイズであれば、宅急便の60サイズの料金よりも安く送れます。
ゆうパック(おてがる版)と比較すると、料金は少しだけ高く、宅急便は3辺の合計が160cm以内とゆうパックの170cm以内と比べて10cm小さいです。
また、発送できる場所が異なります。ヤフネコ!パックは「ファミリーマート、サークルK・サンクス、ヤマト運輸の営業所」なのに対し、ゆうパック(おてがる版)は「ローソン、郵便局」です。
あと、ゆうパック(おてがる版)は匿名配送に対応しているのに対し、ヤフネコ!パックは匿名配送に対応していません。
あとは、あまり大きな違いはないので、発送しやすい場所によってどちらを使うのかを決めてもいいでしょう。
メルカリで使えるお得な配送方法
続いて、メルカリにもお得な発送方法があるか調べてみました。
ゆうゆうメルカリ便
(引用元:メルカリ)
メルカリと日本郵便が連携して提供する配送サービスです。
ゆうパケット
- 全国一律175円(税込)
- A4サイズ・厚さ3cm以内
- 3辺合計60cm以内(長辺34cm/厚さ3cm以内/重さ1kg以内)
ゆうパック
サイズ | 料金 | ゆうパック通常料金(関東ー近畿) |
60サイズ | 600円 | 950円 |
80サイズ | 700円 | 1180円 |
100サイズ | 900円 | 1410円 |
- 60サイズ〜100サイズ
- 全国一律の料金
- 重量は一律30kgまで
- 最大サイズは100サイズ
特徴
- 郵便局/コンビニ受取可能
- 二次元コードをかざすだけで宛名書き不要
- 取引画面で配送状況を確認
- 匿名配送に対応
- 配送補償(商品代金を全額補償)
- 郵便局、ローソンから発送
- 集荷は不可
ゆうゆうメルカリ便の特徴は、全国一律の料金ということです。遠くへ発送する場合、正規の料金より1000円くらい安くなるのでかなりお得なサービスです。
ただし、100サイズまでしか対応していないので、それ以上大きなものを送るときには使えません。
メルカリで大きなモノを送るときは、次に紹介する「らくらくメルカリ便」を使いましょう。
らくらくメルカリ便
(引用元:メルカリ)
メルカリとヤマト運輸が連携して提供する配送サービスです。
らくらくメルカリ便はネコポス・宅急便コンパクト・宅急便の3つの配送方法があります。それぞれ全国一律料金で配送ができます。
ネコポス
- 全国一律195円(税込)
- A4サイズ・厚さ2.5cm以内
- 集荷は不可
宅急便コンパクト
- 全国一律380円(税込)
- 集荷の場合は、集荷料30円(税込)
- 専用資材は別途65円(税込)で購入
宅急便
サイズ・重量 | 料金 | ゆうゆうメルカリ便の料金 |
60サイズ(〜2kg) | 600円 | 600円 |
80サイズ(〜5kg) | 700円 | 700円 |
100サイズ(〜10kg) | 900円 | 900円 |
120サイズ(〜15kg) | 1,000円 | 非対応 |
140サイズ(〜20kg) | 1,200円 | 非対応 |
160サイズ(〜25kg) | 1,500円 | 非対応 |
- 集荷の場合は、集荷料30円(税込)
特徴
- 二次元コードをかざすだけで宛名書き不要
- ヤマト営業所、ファミリーマート、サークルKサンクスから発送
- 集荷可能
- 取引画面で配送状況を確認
- 匿名配送に対応
- 配送補償(商品代金を全額補償)
先に紹介した、「ゆうゆうメルカリ便」と比べ、「らくらくメルカリ便」は100サイズ以上も対応していたり、集荷料30円で集荷も可能だったりすることから、らくらくメルカリ便のほうが使い勝手がいいと思います。
ただし、こちらはサイズだけでなく、重量でも料金が変わる場合があるので、小さくて重量が重いモノを送るときは、注意が必要です。料金表のサイズ内に収まっていて、そのサイズの最大重量を超えることは、そうそうないとは思いますが。
商品のサイズや発送しやすい場所によってどちらの発送方法を使うか決めましょう。
まとめ
今回は、「ゆうパック運送業務委託契約の解約申出書」が届いたことから、ヤフオク!・メルカリで使えるお得な配送方法を調べてみました。
大きくわけると、ヤフオク!には、「ゆうパック・ゆうパケット(おてがる版)」と「ヤフネコ!パック(宅急便・宅急便コンパクト・ネコポス)」があり、メルカリには、「ゆうゆうメルカリ便」と「らくらくメルカリ便」があることがわかりました。
それぞれ、細かな違いはあるものの主に共通する特徴としては以下のものがあります。
- 通常料金よりも安い
- 宛名書きが不要
- 匿名配送に対応(ヤフネコ!パックを除く)
- 補償がある
- 配送追跡が可能
- コンビニから発送可能
このように、通常のゆうパックや宅急便にはないメリットが多くあることから、多少今までよりも料金が高くなっても、使い勝手がよくなるのではないかと思います。
ヤフオク!・メルカリを使っている人は、ぜひこの便利でお得な配送方法を使ってみてください。
今回、郵便局からゆうパックの割引契約を一方的に解約されてしまったのですが、ヤフオク!・メルカリと連携した便利な配送方法に乗り換えるきっかけになったので、むしろよかったのではないかと思えてきました。
もしこのきっかけがなかったら、今まで通り、送り状発行の手間などがある「通常のゆうパック」を使い続けてきたでしょう。真剣に新しい便利な配送方法を調べようともしなかったでしょう。
その意味でも、今回の件で改めて「ピンチはチャンス」だということを経験を通して学ぶことができました。もし、何かピンチに陥ることがあったら、これはチャンスだと考えて、解決策を考えると意外と前よりもよくなることが多いのかもしれませんね。
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